コラム

 公開日: 2017-05-15 

既存住宅瑕疵保険付き中古住宅の安心できる保障とは

個人間で中古住宅を売買する際(現状有姿の場合は特に)、隠れた瑕疵が見つかった場合に、「瑕疵担保責任を誰が負うのか」という問題がトラブルを引き起こすことがあります。

これらのトラブルが起こってしまうと、容易には解決できないことが多いため「既存住宅瑕疵保険」という制度が作られました。

その保険期間は2年間、もしくは5年間を選択でき、構造耐力部分に不具合があったり、雨漏りが起こったりする場合、調査費用、修繕費、また転居や仮住まいなどが必要な際にはそれらの費用も含めた大部分の金額を保険で賄うことができます(上限は500万円か1000万円)。

保証が曖昧なことの多い中古物件の売買において、既存住宅瑕疵保険は非常に大きな安心をもたらしてくれるでしょう。

既存住宅瑕疵保険がついていない中古住宅に関して

これまでのコラムでは、既存住宅瑕疵保険付きの中古住宅が「どのような仕組みで安心できるのか」ということを解説してきました。

今回のコラムでは実際に既存住宅瑕疵保険がついていない中古物件を買うと「どのようなトラブルが起きる可能性があるか」、既存住宅瑕疵保険がついていた場合には「どのような保証が受けられるか」ということを確認していきたいと思います。

まず、個人間で中古住宅を売買する際に、売り手と買い手、そしてその間をつなぐ仲介不動産業者がいます。

その上で、今回は買い手をこのコラムを読んでいる“みなさん”と想定しましょう。また、中古物件は「現状有姿」、つまり売り手がリフォームなどをせずにそのままの状態で売りに出していることにします。

この「現状有姿」というのは、「傷や不具合などがあったとしても、それを納得して買うのであれば、安く売りますよ」という意味合いが含まれていますが、必ずしも「瑕疵担保責任の保証を免れている」と同じ意味ではありません。

購入にあたって、専門家に検査を依頼しない限り、みなさんが目視で確認できる瑕疵は、せいぜい壁などについた傷やひび、汚れ、ドアや窓といった建具の不具合、水回りの簡単な設備だと思います。

しかし、実際には壁の中の筋交いがしっかりとなされていない、結露で壁の中がボロボロになっている、雨が降ると雨漏りが起こる、地盤沈下により家屋が傾斜がしているなど、さまざまな瑕疵が潜んでいる可能性があります。

また、見た目には何の問題もなくても、竣工当時から時間が経ってしまったことにより、対火基準や耐震基準を満たしていないということも考えられ、これらの問題が発覚した時に「誰がどのように責任をとるのか」ということが、瑕疵担保責任という形で問われてきます。

中古住宅の保証は誰がするのか?

上記の場合、売り手や仲介不動産業者は「売った物件は現状有姿である」ことを理由に、「修繕は買い手の自己責任で行うべき」と主張してくるかもしれません。

先ほども申し上げたように、厳密には「現状有姿」と「瑕疵担保責任が免除されている」ということは同義語ではないのですが、そのこと自体を仲介不動産業者の方々が知らなかったり、意図的に解釈を歪めていたりすることが、まま見受けられるからです。

そうした場合、訴訟などに発展するケースもあり得ますが、ほとんどのケースにおいて、売る時には色々と親切だった仲介不動産業者が「金銭的に何かをしてくれる」ということはありませんし、仲介不動産業者の責任が追求されることは通常あまりありません。

ということは、修繕費はみなさんか、売り手かのどちらかが負担することとなりますが、どちらにせよ、精神的には随分面倒な思いを経験しなければならないでしょう。また例えば、あなたが法的に有利な立場に立ったとしても、売り手が既に財力が尽きていて、それらを支払うことができなくなっている、ということもあり得ます。

このように、中古物件において「瑕疵担保責任の保証」の問題は、非常に複雑かつ容易には解決できないものであり、それらを解消するためにできたのが、既存住宅瑕疵保険です。

既存住宅瑕疵保険の保証

購入を検討している物件が「既存住宅瑕疵保険に入っている」ということは、すでに検査業者及び保険会社が検査の上で、その物件が保険に入るのに十分な基準を満たしていることを確認しているので、上記のような「隠れた瑕疵」がある可能性は、検査も何もしていない場合に比べて、非常に少ないと言えるでしょう。

その上で、保険期間は引き渡しが行われた日から2年間、もしくは5年間を選ぶことができ、構造耐力部分に不具合があったり、雨漏りが起こったりする場合、調査費用、修繕費、また転居や仮住まいなどが必要な際には、それらの費用も含めた大部分の金額を保険で賄うことができます(上限は500万円か1000万円)。

また、この保険は事前に物件の検査を行う検査業者が加入し、検査業者から買い手であるみなさんに払われることになりますが、万が一、検査業者が倒産などをして買い手に保険金を支払うことができなくなった場合にも、買い手に直接保険を支払うようになっています。

保険の範囲や条件等は、保険を担当する法人によって若干のバラツキがありますが、保証の内容が曖昧なことが多く、様々なトラブルが予想される中古物件の売買において、住宅がこの既存住宅瑕疵保険に入っていることで得られる保証というのは、非常に大きな安心を皆様にもたらしてくれることと思います。

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